影山知明. ゆっくり、いそげ-カフェから始める人を手段化しない経済. 大和書房. 2015.

知り合いになんかいい本ないですか?と尋ねた時に勧められたこの本、ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~。よかった。とりあえず、たくさんの人に読んでほしい。

「言ってることは綺麗事」というのは簡単だけれども、実際に数年の実践の蓄積があり、それなりの結果が出てきているところに説得力がある。特に、賛同するいくつかの視点を列挙してみたい。実は、いくつかの視点は、自分がやっている組織でやってみていて、でも、うまく説明できなくてモヤモヤしていた。それらをうまく言語化してくれていて、単純に嬉しい。

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海猫沢めろん. キッズファイヤー・ドットコム. 講談社. 2017

荻上チキのセッションでゲストとしてきていた海猫沢めろんさんのキッズファイヤー・ドットコム。あ、この人、男だったんだと言うちょっと意外性が影響して、トークをきちんと聞いたのがきっかけで、読んでみた。

文中に描かれている近未来の政策をみてると、私を含め海猫沢さんの世代が感じている世代間の不平等感が如実に現れている。

「優先席に若者が座って、俺たちみたいな高齢者が除け者にされる...チルドレンファーストってのは、ありゃ俺たちに対する嫌がらせだ。年金を稼ぐのは若い世代だからって、電車やバスから高齢者の優先席を無くしやがるわ...」今、都心はかなり高齢者が生きづらい。...老人達のもともともっていた権利をもぎ取って、若者と子育て層にまわすものだからだ。団塊世代とか言われていた高齢者は結構しぶとくて、定年過ぎても働くし、リタイアするつもりが全くないらしくて、おじいちゃん達が若いサラリーマンに混じって働いている姿はよく見かける。

現在の社会は、団塊世代が作りあげてきた社会でもある。生きづらい社会にしてしまった責任は、まわりまわって団塊世代にある。

村上龍. 人生における成功者の定義と条件.NHK出版. 2004.

人生の区切りを迎え、これからどうしようかと考えていた時に、本棚に積まれて読まれてなかった本書人生における成功者の定義と条件を発見。人生の方向性を定めたい人、見失いかけている人に是非読んでもらいたい本書。

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デービッド・アトキンソン. イギリス人アナリスト日本の国宝を守る.講談社α文庫. 2014.

事あるごとに、目にしていた本書、イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書)、を今回初めて手にとってみた。最近日本の伝統工芸保存に関心が出てきたことから、今まで読んでみようかなと思っていたけれども、購入に至らなかった本書イギリス人アナリスト 日本の国宝を守るを手にとってみることになった。

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Det kommer en dag(きっといい日が待っている) <デンマーク映画>

またやっちまった。というのが見はじめてからの正直な感想。もう見るのやめようと、見ながら思い続けて最後まで見てしまう、いつものパターン。デンマークの映画は、ソーシャルリアリズムといわれるジャンルの社会問題を扱った息が詰まるような映画が多く、この映画もその一つ。

 

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二宮 敦人. 最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常. 新潮社. 2016.

最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常は、最近一緒に仕事をしている東京藝大の方達が、今までの私が知っている日本人とは比べ物にならないぐらい、フレキシブルで肩の力が抜けた方達が多く、これはどういうことだ?!と不思議に思っていたことから関心を持って読んでみた。

カオスの養成所、東京藝大。ちょっと一般的な日本人からは外れたカオスな人たちが集まる「日本最後の秘境」ということに大いに賛成。そして、この人たちがおそらく日本のイノベーションを牽引して言ってくれれば、日本崩壊は免れるのではないか。

 p240

*1

 

 

*1:最初は、社会の役に立たなければいけないということに捉われていました。でも、東大で建築の先生が言っていたんですね。『全ての建築は個人的な欲求からスタートする』と。依頼主のためとか、社会のためとかではなくて、個人的にやりたいことがあってこそだそうです。他者のニーズとは後から擦り合わせていけばいいと。なるほどと思いまして。やりたいことをやっていた方が、周りの人も見ていて楽しいじゃないですか。それこそが結局は、社会のためになるのかなと。

岡壇, 生き心地の良い町. この自殺率の低さには理由がある, 講談社, 2013.

生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)があるは、デンマークを訪問されていたとある大学の教授が、デンマークと本書に描かれている町には共通点があるのではないかと言っていたことが気になっていたからだ。

デンマークは幸せの国と言われ、本書で取り上げられている徳島の町は、自殺率が非常に低いと言われる町だ。

本書を読むことで、デンマークはなぜ幸せの国なのかということのちょっとした示唆にもなっているし、どのように生きることが幸せにつながる(かもしれない)、という点がぼんやりと分かる。

特に、「病」は市に出せという言い回しがとても印象が強い。デンマーク人も問題があるとすぐに周りに言うからだ。問題をか抱えていることが公然の秘密ならぬ、事実になっているので、下手な勘繰りをすることなく、必要な場合には、周囲が穴をカバーすることができている。そして、執着心がない人たち(向上心がない)という点も共通しているなぁ...

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