日本人は北欧から何を学んだか―日本‐北欧政治関係史入門は、北欧関連本の一つとして手に取った本。本書籍は、2003年出版であるが、第二次世界大戦以前から、いかに北欧への評価が極端に揺れて何度もこの揺れが繰り返されていたかということがよくわかる。200…
だれかを犠牲にする経済は、もういらないは、尊敬する原丈人氏の最新刊ということで、入手しました。今までの書籍では描かれなかった、なぜ、デンマークのような「社会民主主義」ではなく、「共産主義」でなく、公益の「資本主義」なのかということを示すと…
人生における成功者の定義と条件は、最近「村上春樹」氏をもう少し理解したいという気になって本屋をぶらぶらしていた時に見つけた本。これは、春樹ではなく龍著なのですが、常々、「成功とは何か幸せとは何か」は、今後、重要になってくる視点であると考え…
日本の新たな「第三の道」をアンソニー・ギデンズ氏と共同執筆した上智大学教授。日経新聞の11月5日付け、経済教室に執筆していたものを見て、関心を持った。渡辺氏の唱える「第三の道」は、「市場」と「福祉」の両立を進めるというもの。デンマークのような…
創造学のすすめ 工学系の先生が、書いた創造学についての書籍ということで、工学系の人たちにより読みやすい形になっています。日本の川喜多二郎のKJ法や梅沢忠雄氏の知的生産の技術、MIT教授のThe Principles of Designなどを参考文献として挙げており、必…
最近、興味を持っている佐藤可士和関連本として佐藤可士和の超整理術読んでみました。超整理術というタイトルから一連の整理術関連本と同様な内容を予想していましたが、良い意味で完全に裏切られました。なぜかついている英語の題目Kashiwa Sato's ultimate…
グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)は、偶然目に入って読むことにした本。作者があとがきでも述べているように、本書は、破壊者としてのGoogleを描き、さらに、「神」になろうとしている権力者Googleとして負の視点から描いています。…
アートディレクター・佐藤可士和を知ったのは、女性誌に記事を書いていた悦子さんという、可士和氏の妻でありサムライ・佐藤可士和のマネージャーであった方から。実は、二人ともヴィジュアルで勝負しているような印象を受け、食わず嫌いでした。佐藤可士和…
反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)は、友人に紹介されて読むことにした本。著者の湯浅誠氏は、2008年の「年越し派遣村」などでメディアでよく報道されていたので、名前や活動の概略は知っていたが、紹介されなければ、自分から進んで手に取って…
心にしみる天才の逸話20―天才科学者の人柄、生活、発想のエピソード (ブルーバックス)は、Creativityに関心を持ち始めてから一貫して興味を持っているいわゆる「天才」の人となりを知るために手に取った本。20人の天才が紹介されており、各天才の紹介は非常…
方向オンチの科学 (ブルーバックス)は、以前紹介したリンダ・グレキン、方向オンチな女たち、メディアファクトリー、2001と同様に、方向オンチをテーマにした書籍。特筆すべきは、方向オンチを、ネットの世界に置き換えて展開している第5章。第5章では、HPな…
デンマークの子育て・人育ち―「人が資源」の福祉社会は、今までにも紹介した各種デンマーク関連本の一つとして積み上げていた本。いわゆるデンマーク礼賛本の一つなのだけれど、読書後の後味が爽快なのは単に私の意識的なものだろうか。 興味深いと思った点 …
告白は、友達に借りてしばらくほっておいたのだが、夜中眠れずに取り出して読んだ小説。単なる読書記録。 興味深いと思った点 ひとつの事件をさまざまな関係者の視点で描く告白は、帯にミステリーベスト10や全国書店員が選んだ一番売りたい本などと書かれて…
世界一幸福な国デンマークの暮らし方 (PHP新書)は、コペンハーゲンの知り合いから借りて読んだ本。正直、メディアで見聞きする千葉忠夫氏の言質、特に「デンマーク賛美」傾向には、在住者として同意できない点が多く、自分で購入して読んでみようとは考えも…
国をつくるという仕事は、タイトルと見たときに、「国をつくる」なんて傲慢な考え方だ、と正直思った本。それでも読んでみようと思ったのは、その「傲慢な著者」の揚げ足取りをしたかったからかもしれない。しかし、読み始めたら止まらず、読了した正直な感…
贅沢の条件 (岩波新書)は、雑誌の書評を見て購入したのだが、少々期待はずれだった。「贅沢」というコトバから、私は何を知ることができると期待したのだろうか。確実な回答などあるはずの無いテーマに、明確な答えを期待したのがよくなったのだろうか。贅沢…
「自分探し」の移民たち―カナダ・バンクーバー、さまよう日本の若者は、友人に薦められて読むことにした本。海外生活の「明るい語り」に隠された「影」という帯の言葉に引かれて、読み始めたら止まらなくなった。海外で生活している人が誰しも感じる想いが、…
妹たちへ (日経ビジネス人文庫)は、勝間和代が「妹たちへ」という記事を日経Womanに書いている号をたまたま見つけ読んだことがきっかけで、同テーマで既に本が出版されているを知り手に入れた。 興味深いと思った点 複数の著者が述べている夫婦関係について。…
クリエイティブ・クラスの世紀は、偶然手に入れて、読むことにした本。創造性に興味があるのでこの本のことは知っていたけれど、政治経済系だったので興味とちょっと違うかな、と読んでみていなかった。読後の感想としては、2-3興味深いことを言っていて、読…
テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)は、「古代ローマの公衆浴場の設計技師ルシウスが日本の銭湯にタイムスリップ」という新作紹介新聞記事をみて、思わずひかれた本。時間旅行話が好きな私にとってチェックしないわけには行かないばかりでなく、その時代設定と…
方向オンチな女たちは、なぜ道に迷うのか、なぜ真逆に進んでしまうのか、なぜ地下から地上に出てきた人が直ぐに方向を認知できるのか、という私の長年の疑問に答えてくれるかもしれない...そんな気持ちで読み始めました。方向感覚が無い人にはもちろん、方向…
明治新政府時代に、アメリカに渡った「武士の娘」杉本えつ子の生き様を読み解く。明治に生きる日本人の姿が、いかなるものであったか、櫻井よしこが語る。上流階級であった家老の家柄の女性を対象としていることもあり、その時代の日本人の良い面を強調しす…
ビヨンド・エジソン―12人の博士が見つめる未来は、かつての指導教官が掲載されているのを知り、関心を持った本。研究者という道を選択した人たちの生き様にも関心があった。(該当分野では有名な方なのだろうが)一般に知られているとは限らない12人の博士を描…
The Crimeは、ナチスの台頭が目立ち始めたオーストリアを舞台とした裁判もの。こう聞くと、単純なストーリと、思ってしまうかもしれないけれど、中心に描かれるのがユダヤ人家族であるという設定がひねりを与えている。舞台となった時期は、ユダヤ人が悪意を…
久しぶりに良い映画を見ました。ハイスクール・ミュージカルやマンマ・ミーア! などで、歌って踊るミュージカルの映画が増えているようなのだけれど、嬉しい限り。いきなり歌いだす人たちが出てくる映画は、他にもムーラン・ルージュだとか、古きよき映画で…
2006年に全米公開されたメルギブソン監督の映画アポカリプト。私は全く聞いたことの無い映画だった。実際見てるときにはエグ過ぎて目を逸らさざるを得ないシーンが沢山で、正直見るんじゃなかったと思いながら見たけれど、全体的にとても美しい映画で、見終…
対話というテーマで連載を行なっている記事を読み、興味を持った人です。自分の、海外デンマークでの生活や仕事を通じて実感として感じたことと非常に重なり合う主張をされていています。自分が言葉にできていない考えを、明確に言葉にしてくれており、更に…
ゴクミは、後藤久美子さんの2000年からの雑誌連載の記事を写真と共に振り返ったもの。きれいなゴクミの写真が沢山で、目の保養、今後の自分磨きに役立ちそう。写真を見るだけで、彼女のそのときの心境や環境が見えてくるようで、文章の読みやすさもさること…
ヒットラーのカナリヤ (Y.A.Books)は、第二次世界大戦時のデンマークの物語。めずらしく日本語で出版されているということで、気になって読んでみました。デンマークは、第二次世界大戦時の1940年、ナチスに占領されます。ノルウェーやその他欧州諸国とこと…
スマイルBEST ブラックブック [DVD]は、ナチス時代のオランダを描いた映画。美しく、悲劇的で、心に突き刺さる。ナチスは悪者だったかもしれないが、ナチスの味方と思われていた人たちも、単に生を模索していた人たちに過ぎないのだと訴えかけられる。ナチス…