日仏カップル事情 夏目 幸子 光文社新書 2005

日仏カップル事情 日本女性はなぜモテる? (光文社新書)は、友人が興味深いと紹介していた一冊。自分も、フランス人とではないけれど、国際結婚をしたこともあり、読んでみたいと思っていました。非常に主観的かつ、議論が甘いので、熟読する必要は感じませんが、国際結婚に興味がある人はパラパラ速読してみても良いかもしれない、というのが正直な感想です。

興味深かったのは、次の2点。一つは「ポジティブな偏見」に関する記述。外国を知った人の中には、国粋主義者になる人もいれば、相手国を愛してしまう人もいます。相手国を愛してしまった人は、その国の悪い面が見えなくなってしまったり、自発的弁護士となる症状が出てくることが、よくあるようです。どの国でも良い面と悪い面があるにもかかわらず、良い面ばかりを強調するようになってしまうのです。確かに、私がいるデンマークでも、「理想国家デンマーク」のイメージを宣伝している方が沢山います。

もう一点は、作者の女性へのエール。

相手が日本人でもフランス人でも、それ以外の国の人間でも、大事なことは「妻」や「母」に還元されることなく、一人の女性であり続けること。

結局は、都合のいい日本人妻でいないためにも、また、幸福でいるためにも、自分を持ちなさいということなのでしょう。