中山美穂、なぜならやさしいまちがあったから、集英社、2009

なぜなら やさしいまちが あったから は、ミポリンこと中山美穂のパリ生活のエッセー集。ふと立ち寄った本屋で、平積みにされていたこの本をふと手に取ってパラパラと読んでみたのをきっかけに、気になって後で購入してしまいました。軽く読めてしまえる点も嬉しいのですが、それだけではないのです!まず、テレビや舞台での彼女からは、知ることのできない心の葛藤や幼少時代の話が、彼女の言葉でつむぎだされます。だからこそ、読み終えて清涼感と共に、もっとこの人について知ってみたい、と、思わされました。自称芸能人嫌い(?!)の私ですが、中山美穂という人に一個人として興味がわきました(と言っても、知り合いになれるわけではなさそうですが)。更に、中山美穂さんは、現在パリ在住で子育て中ということで、同じく海外で子育て中である私も日々感じていることが描かれていて、親近感が沸きます。エッセーからは、パリ生活の風とともに、パリでの子育てがどのようなものであるかが漂ってきます。

一つ難を言えば、それほど読みやすい文章ではなかったということ。文を書くのは難しいですけれど、コナレタ文章だったら、もっと心にすーっと伝わってきただろうな。