ヘアスプレー、2007

久しぶりに良い映画を見ました。ハイスクール・ミュージカルマンマ・ミーア! などで、歌って踊るミュージカルの映画が増えているようなのだけれど、嬉しい限り。いきなり歌いだす人たちが出てくる映画は、他にもムーラン・ルージュだとか、古きよき映画であれば、マイ・フェア・レディクリスマス・キャロルだとか、どれも私は好きです。
このヘアスプレーの設定がまたひねりが効いている。なんせ、まず従来の映画であれば主人公にならないだろうという、(かなり)ふとめの女の子が主人公で、憧れの歌って踊う二枚目(ハイスクールミュージカルのザック・エフロンZac Efron)に恋焦がれるのです。正直、始めはぎょっとしたけれど、しばらく見ていたら気にならなくなった、というか、すごく可愛いんです、これが。仕草や歌い方、ダンスもかわいらしくて、感情移入してしまうこと間違いなし。さらに、黒人差別の世相(映画は人種差別が色濃く残る60年代のアメリカ南部の町ボルチモアが舞台)を描いているのだけれど、ダンスをするのにそんなこと関係ない!と主人公は、先頭に立ってデモに参加したり。

正直、ふとめの子に対する差別や黒人差別の扱い方は、いかにもアメリカ映画らしく正義を追求するという、ちょっと鼻につく向きが無いわけではないのだけれど、それを忘れさせてくれるぐらい(ま、その点は私は評価してない)素敵なミュージカル映画です。

何よりも、歌、ダンス、描かれているキャラクターがすばらしい。主人公の女の子ばかりでなく、ザック・エフロンZac Efronは、またまたかっこいいし、その他の脇役陣がすばらしい。エンディングロールで目を疑い、最初からもう一度見たくなること間違いないです(この辺はネタバレになるので、直接ご覧ください)。日本に帰国したら、(日本語歌詞つきの)映画「ヘアスプレー」オリジナル・サウンドトラック
を買おうと思っています。