ティナ・シーリグ,20歳のときに知っておきたかったこと,阪急コミュニケーションズ,2010年

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義は,だいぶ前に切り抜いた新聞 記事をもとに読んでみることにしたもの.もう,20歳はだいぶ前にすぎてしまったけれど,何か得るものがあるかと考えて読んでみることにした.

得るところはあったが,正直,あまりピンとこなかった.ピンとこなかった理由として,聞いたことのある逸話が多かったこと,自分で既に感じていたこと(常識にさからう,ルールを破る,機が熟することなどない,失敗せよ)がほとんどであったことが多かったからだろう.この書籍を大学に入学する前に読むのは,おすすめだ.

自分なりの「異質な方法」を取る,これは心にとどめておこう.

印象に残った箇所

...人間は二つのタイプに分かれることがわかってきました.自分のやりたいことを誰かに許可されるのを待っている人たちと,自分自身で許可する人たちです.(p72)

この本の物語で伝えたかったのは,快適な場所から離れ,失敗することをいとわず,不可能なことなどないと呑んでかかり,輝くためにあらゆるチャンスを活かすようにすれば,限りない可能性が広がるということでした.(p214)

成長している間は,成長を維持するために,昨日と同じことをよりよくすることに注力すれば良かった.だから学校教育もそれに対応するようにできていて,私たちは小学校の頃から解答が一つしかない問題を何千何万と解いてきました.誤解の内容に付け加えると,この方法が悪い訳ではありません.問題が明確で,正確で連続的な作業が要求される場ではきわめて有効で,これはどんな時代でも必要な能力です.
ただ,成長が停滞している.あるいは衰退している時に,昨日と同じことをしていたらどうなるでしょうか?そのまま停滞,衰退しつづけるだけです.そこを打破するには,学校で教えてもらった能力の上にさらに新しい能力を身につける必要が出てきます.(p228)