石川俊介. Hello, Design 日本人とデザイン. 幻冬社.2019.

Hello, Design日本人とデザインは、意匠のデザインとは異なる、デザインという動詞を扱った書籍だ。

デザインやデザイン思考の本、IDEOで働いていた人の本は山ほどある。今まで出版されてきた「デザイン思考」の本は、どちらかというと実践者というよりは、デザイン思考のビジネス的ポテンシャルから書かれていたもの(「この新しいコンセプト売れるんじゃん?今のうちに第一人者として、本出しておこう」といったような)が多かったように思う。

その点、本書は、IDEO東京の立ち上げに従事したり、それなりに実践を重ねてきた人の書籍ということでよくまとまっているし、示唆に富む内容ではある。これが2009年頃に出版されていたのであれば。

「デザイン思考」という視点から本書を見てみると、今までの書籍と比べて何か新しい発見があったのだろうか。なにか新しい発見をもたらすのだろうか。佐藤さんの「デザイン思考が必要な理由」や、「エンジニアのためのデザイン思考入門」、須永先生の書籍などと比べても、インパクトが弱い。

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