Anne with an E, Netflix, 2017-2019

古典的名作「赤毛のアン」がNetflixにやってきた。Anne with an Eのトレイラーやオープニングでは、幻想的雰囲気が強調されて、新生「赤毛のアン」の姿が描かれる。

 2017-2019年にカナダで制作されたAnne with an Eの物語の舞台は「赤毛のアン」と同じグリーンゲーブルス。でも内容は、現代の切り口からみた20世紀初頭の赤毛のアンだ。

オリジナルのストーリで育った私は、主張するアンもさることながら、性的マイノリティーのおばさまや友人が出てきたり、先住民への迫害が描かれたりする新しい赤毛のアンに正直驚かされたし、時にはちょっと超えすぎ?!と思わされることもあった。同時に、歴史を再評価している点にはとても好感が持てたし、今の社会の課題を昔の村のフィルターを通して描くことで問題提起しているのかなと思わされることもあった。

アイデンティティ、偏見、いじめ、アウトサイダー、受容、人種差別、同性愛、先住民迫害、女性の自立などの現代的なテーマは、おそらくその当時もあったことだろうが、今だから語れることも多い。

オリジナルを書籍で楽しんでいた身としては、全く知らない登場人物が現れたり、ギルバートとアンがお互いの気持ちを確かめ合うまでのクライマックスが大きく変わっていて、歯がゆい場面も多々あった。とはいえ、一つの別の物語としてもさることながら、アンの変化と成長がとてもよく描かれている。そして、映像がとてつもなく綺麗だ。

お勧めの映画。 

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